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AWSのVPSサービスLightsail

半年ほど前にAmazon Lightsailというサービスが開始されました。

東京リージョンには対応していないものの、簡単・安価にVPSサービスを利用できるといった内容だそうです。(※加筆:2017年5月31日より東京リージョンでもLightsailが提供開始されました。)

既にEC2という仮想サーバサービスを展開しているAWSが、なぜ同じようなVPSサービスを展開したのか気になったので検証してみました。

Lightsailとは

前述のとおり簡単・安価なVPSサービスです。

同じく仮想サーバ環境を提供するサービスとしてEC2が存在していますが、EC2ではOSがクリーンインストールされた状態で提供されるのに対して、Lightsailは起動後特定のCMSが既にインストールされ使える状態でサービス提供されるのが特徴です。

料金体系

Lightsailの料金表がありましたのでそのまま掲載させて頂きます。

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EC2ではスペックやディスク容量など細かに設定できましたが、Lightsailではプランごとに既に決まっています。

データ転送量込で月々5ドル~のラインナップです。

実はEC2の場合、EC2自体の費用とは別にデータ転送量で課金されるため、少しややこしい料金体系になっていましたがLightsailではデータ転送量込なので料金体系が非常にすっきりしています。

利用開始

では、早速使ってみたいと思います。

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どこのリージョンとAZにするのかを選択します。残念ながら東京リージョンが存在しないためアメリカバージニアで進めます。

ls03

インスタンスイメージをどれにするか。DrupalやらRedmineやらGitLabやら選択肢が沢山ありますが、今回は検証なので無難にWordpressを選択しました。

ls04

どのプランにするのかと、インスタンスの名前。

ls05

なんと選択肢はこれだけでインスタンスが作成され始めました。

ls06

1分ほどするとグレーアウトが消えて使えるようになりました。ものすごく早いです。

サーバ状況を確認

Lightsailではセキュリティグループも既に設定された状態でサービス提供されるため、起動後すぐにSSHでアクセス可能なのですが、Lighsailの管理ページからパスワードなしでSSHコンソールにアクセスできました。

パスワードなしでアクセスできてしまうというのはセキュリティ的にどうかという気もします。

ls07

サーバ環境

環境は以下の内容でした。

  1. Ubuntu 14.04.5 LTS
  2. Apache 2.4.25
  3. MySQL5.7.17
  4. PHP 7.0.16
  5. WordPress 4.7.3

全て現時点での最新版というわけではないのですが、最新版に近いものが入っています。

そこかしこにbitnamiという文字列が出てくるのでWordpress環境が簡単に構築できるBitNamiをベースにしているようです。

ls08

IPアドレスを叩けば普通にWordpressが表示されました。

もしもEC2でWordpressを使用しようと思ったら

ものの数分でWordpressが利用できるようになったLightsail。

これをEC2でやろうとしたらどの程度の時間がかかるでしょうか。

  • EC2で新インスタンスを立ち上げる。
  • SSHでログインする。
  • OS初期設定・セキュリティ設定などを実施。
  • 各種アプリケーションをインストール。
  • WordPressをダウンロードし展開。
  • 利用開始。

という感じで約半日くらいかかりそうですね。

もう少し時間短縮するのであれば既にWordpressが動作しているインスタンスを元に新インスタンスを作成するという手段もありますが、Lightsailを使った方が格段に早いですね。

Lightsailの不満点

簡単便利なLightsailですが不満点もあります。

  • OSがUbuntuベースであること(個人的にRHELの方が得意なため。)
  • Apache、MySQLなどがBitNami配下で管理されていること。
  • 既存VPCと独立していること(接続する手段もあるらしい。)
  • EC2と比べてセキュリティグループ設定が甘い

国内ではCentOSを含むRHEL系のシェアが多いですが世界的にはUbuntuの方がシェアが多いようなのでOSがUbuntuなのは仕方がないですかね。

Lightsailは既存VPCと独立したネットワークで作成されるため、既存のEC2インスタンスと連携させたい方は注意が必要です。

Lightsailのセキュリティグループ

EC2でもお馴染みのセキュリティグループですがLightsailのセキュリティグループはEC2よりも簡素化されています。

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ご覧の通りですが、EC2のセキュリティグループ設定で存在していた送信元・送信先IPアドレス指定ができなくなっています。

ls10

編集画面もこのような感じで項目が見当たりません。

特にSSHアクセスの絞り込みができない点が残念なところです。

まとめ

「Wordpress等のCMSを入れたいけどサーバのことは一切わからない」という初心者でも、管理画面からすぐにWordpress入りのVPSが作れるLightsailでした。

AWSの他のサービスと連携する必要がある場合、セキュリティ的な要件がある場合にはEC2の方をお勧めしますが、特定CMSのテスト環境がすぐに欲しいという方には良いのではないかと感じました。